ウィルコムとEMOBILEが合併して、新たにY!mobileとして新しい道のりを歩むことが決まった2社。今回はこのY!mobileの料金プランについて解説したいと思います。
Y!mobileは2014年8月から始動する新会社です。それに合わせて、これまでの料金プランが変わっています。
ニュースサイトなんかでは、かなり好意的な報道がされています。docomoをはじめとした他のキャリアは、みんな通話定額プランを採用しているなかで、今回のY!mobileはそれを後追いせずに独自のプランを出してきています。
スマホプラン
といっても独自なのはスマートフォン向けのプランだけです。普通のケータイ電話はウィルコムのプランを、モバイルWi-FiルーターはEMOBILEのプランをそれぞれ踏襲していて、オリジナルのプランはスマートフォンのプランだけです。
スマートフォン向けには「スマホプラン」を用意しています。高速通信が使える通信量に応じて料金が変わる仕組みです。以下にその表を上げときますが、基本的に最小構成でスマートフォンを使う場合は、このプランと料金以外発生しないという単純明快な料金プランになっています。これは分かりやすい仕組みになっていると思います。
スマホプランS | 2980円 | 1GB | 300回・10分までの通話定額 |
スマホプランM | 3980円 | 3GB | 300回・10分までの通話定額 |
スマホプランL | 5980円 | 7GB | 300回・10分までの通話定額 |
もちろんこのプランで電話もネットも出来ます。電話は全て共通で、月300回・10分以内の電話だったら通話料は発生しません。10分以上の長電話をしてしまうと通話料が発生してしまいます。通信量は一番安いプランで1GBで、その後に3GB、7GBと続きます。
これ以外には通話向けのスーパーだれとでも定額というオプションがあるぐらいで、通信料ということではこの料金しか発生しません。あとはスマートフォンを分割で契約した時に分割割賦金が毎月足されるぐらいです。とても分かりやすい料金プランであることは間違いなさそうです。
電話をしない人に損なのは他のキャリアと一緒
今までにない形、それも単純明快なプランで、なかなか好評な評判が聞こえてきます。
ですが、それもdocomoなどのキャリアと比較するからで、最近流行りのMVNOの格安SIMなんかと比較すると高く感じてしまうというのが個人的な感想です。
MVNOと比較するのはお門違いかもしれませんが、もともとSoftBankの回線を使っている部分もあり、ほとんどSoftBankのMVNOのような存在がY!mobileの実態です。ほぼMVNOと言っていいY!mobileですが、料金プランとサービス内容、特にネットの部分では他のMVNOよりも残念な部分があります。
それは2980円も払って1GBしかネットの通信量が与えられないということです。音声通話付きのMVNOが1580円ぐらいからそれぞれ1GBの通信量を付けて、docomoの回線で提供しているのに、それよりも2倍ほど高くなっています。
SoftBankとEMOBILEを合わせてもdocomoの品質には及びませんし、規制もMVNOと大差ないレベルなのに、料金が倍というのは価格設定が高いと言わざるを得ません。この原因は、通話定額に似た300回・10分までの無料通話を入れてしまったことでしょう。電話をする人には安めとなるのでしょうが、スマートフォンでネットをしたい人には、不要なサービスが入ってしまったことで料金を高くしてしまっています。
おそらくですがY!mobile側も、電話があまり需要が無くて使われないことを見越して、ARPUと呼ばれる利益重視の料金プランにしているのでしょう。2980円と見た目が安くて、MVNOよりも利益率は高い料金なので、こうしたプラン内容にしていると思います。
結局、docomoなどのその他キャリアと同じで通話定額もどきを採用することで、通信料が割高になっています。見た目こそいい料金プランのようには見えるのですが・・・。
Leave a Reply