ASUSから発売されているZenfone 5というスマートフォンがあります。ネット上では一時期GIGAZINなどが特集していて、注目度の高いSIMフリースマートフォンです。
5インチのミドルスペックスマートフォンで、価格も2万円前半で買えるため、格安SIMを使った市販のものよりも良い格安スマホもどきが作れる、ということで注目されていました。
これまで日本での販売は、海外スマートフォンの通信販売を行っているEXPANSYSのみが取り扱っていたのですが、最近まで取り扱っていたのはLTE通信が出来ない3G版のみだけでした。この度、ようやくになりますが、エクスパンシスさんのほうで3G版のZenfoneだけでなく、LTE版のZenfoneの取り扱いが開始されたので、内容を紹介してみたいと思います。
LTE版で23000円
今回追加ラインナップとして登場したのは、ASUS Zenfone 5のLTE版です。日本だとLTE網が現時点でもかなり整備されているので、LTE通信が可能な端末は非常に快適な通信のできるスマートフォンになれます。その意味で、今回のZenfone 5のLTE版の追加は、使いやすさの向上したモデルの登場と言えるでしょう。
スペックは以下の通りです。LTE版はA500という型番で、3G版はA501という型番になっています。
- Android 4.3
- Snapdragon 400
- RAM:2GB,ROM:8GBor16GB
- IPS,5インチ,1280×720HD
- 2110mAh
- 145g
日本で発売されている格安スマホと呼ばれる商品の中では、本体価格3万円ぐらいの機種が似たようなスペックになっています。それをZenfone 5の場合はLTE版でも23000円という1万円近く安い価格で販売されることになります。
Ascend G6やG2 miniがqHD解像度なのに対して、ZenfoneはHD解像度になるため、スペックアップの上で価格が安いという状態です。注目されるには安さと性能というしっかりとした理由があるということです。
スナドラ400版、そしてLTEの周波数について
注意点としてあげられるかはわかりませんが、このZenfone5のLTE版は3G版とCPUの種類が全く異なります。3G版はスマートフォンでは珍しいIntelのAtomプロセッサーを使用しています。ASUSは今このAtomプロセッサーを利用したスマートフォンやタブレットを生産しており、扱いはうまいようです。
一方でLTE版は先ほどのスペック紹介で見たとおり、スナドラ400を使っています。ミドルエンドスマホで最も採用されている定番CPUです。
この2つのCPUですが、ベンチマークテストによると3G版のAtomCPUのほうがスナドラ400よりも1.5倍ほど高い数値を出しているようなのです。これがどれだけ実際の使い勝手に影響するのかはわかりませんが、数字上は3G版のほうが高性能なCPUということになります。
そしてLTEの周波数は、700/900/1800/2600 MHzが対応している周波数になります。700MHzと1800MHzはdocomoが所有しているLTE周波数ですが、展開しているエリアはごくわずかということになります。一方で900MHzと1800MHzはSoftBankが展開しているエリアで、こちらはdocomoよりも広く整備されています。
これを見ると、SoftBankの契約回線で利用したほうがLTEの恩恵は受けられると思われます。問題としてはSoftBankのiPhone回線はAPNがはっきりしているので設定が簡単なのですが、Android契約回線の場合はパスワード等がバラバラになっているため、201HWというスマートフォンがAPN設定のために別途必要になります。
ですので、SoftBankの契約回線SIMで使う場合は、iPhone契約でないとAPN設定が難しく、利用も出来ないと考えておいたほうがいいでしょう。MVNO回線も今のところ用意されていないので、MNPのキャッシュバック目的で契約した回線を有効利用するという使い方になるでしょうか。
このように、LTE版ZenfoneでLTE回線のメリットを受けようという場合は、SoftBankの回線を使うか、docomo回線で使う場合は東名阪エリアの都心部を中心として活動している場合に限られてくると思います。docomoのMVNOで使う場合などは、1800MHzが唯一繋がりやすいLTE周波数だと思いますが、まだ全国的に整備されていないため、大きな期待は禁物です。
せっかくのZenfone 5のLTE版の発売ですが、LTEを活かすにはちょっと今までのSIMフリースマートフォンよりも条件が難しくなっています。こうした理由からLTE版を諦め、3G版を選ぶのも一つの選択肢かもしれません。3G版のほうが安いですし、CPUの性能自体はLTE版よりも上という数値が出ています。
どちらにしろ、LTE版ならSoftBank回線の利用、docomo回線でも首都圏内ならば徐々にLTEエリアが広がっていくので、使い方や割り切り方によっては使いやすく、3G版ならばスペック自体は上でさらに価格も安くなっており、どちらも選ぶ理由が存在します。23000円以下でどちらかが購入できますので、使う回線SIMや予算と合わせて購入を考えてみてはどうでしょうか。どちらでも値段通りの満足感は必ずあるはずです。
販売はEXPANSYSさんから。
AmazonでもEXPANSYSさんがマーケットプレイスで販売しています。こちらは一部機種の詳細説明が省かれがちなので、型番をしっかり見ておきましょう。A500がLTEで、A501が3Gです。
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