学割が主要な全キャリアで発表されました。といっても今年はどうやらいくつかのキャリアは学割というよりも、若者向けに年齢で区分してきているので、学割ではない内容に変化してきています。
新料金プランが始まった中での初めての学割期間となったため、まだまだどのキャリアも模索中な感じかと思います。
ただそのおかげか、学割的な今回のサービスに関してはその内容が各社で全く異なるものになっているので、はっきりと差別化されて横並びということは無くなりました。自分にあったキャンペーンというのを選べるので、その点については結構ユーザーにとってはありがたいことなんじゃないでしょうか。
その分それぞれの学割的サービスについての比較は必要です。他社では大丈夫なのに契約しようとしたキャリアでは適用外な条項というのは、今年の各サービスにはざらにあります。なので今回の記事のテーマは各社の学割についての比較をしてみたいと思っています。
対象年齢
まず2015年の学割的サービスは、各社でそのサービス適用の対象について差があります。それをまず把握しておきましょう。
キャリアとキャンペーン | docomoU25応援特割 | au2015年学割 | SoftBank家族の学割 |
対象 | 25歳以下(とその家族) | 学生(とその家族) | 25歳以下(とその家族) |
契約方法 | 25歳以下(とその家族):新規/MNP | 学生:新規/MNP その家族:MNP |
25歳以下(とその家族):新規/MNP |
docomoとSoftBankは学生であることが対象条件ではなくなってしまいました。条件が学生に限らず25歳以下であることが今回のキャンペーンの内容です。
今までですと学生であれば良かったので、放送大学に入学して授業料数万円払えば8年ぐらい在籍可能で、その間フルに各種学割サービスを受けられるという方法で、勤め人でも携帯キャリアの学割の適用が可能だったのですが、それが今回の年齢を適用条件にしたことで不可能な技ということになってしまいました。
携帯契約以外にも学割が使えるので活用の仕方はまだ残されていますが、メインの活用方法として話題に登る携帯契約で塞がれてしまったのは放送大学生にとって痛手かもしれません。
auだけが学生でもOKという対象範囲で、26歳以上の学生の人は必然的にauしか学割は使えません。
学割適用条件
次は適用条件です。適用条件というのは要はどういうプランに加入が必要なのかということです。こちらも3社で全く違う条件になっているので、自分の必要な使い方を探して選べます。
キャリア | docomo | au | SoftBank |
通話し放題プラン | カケホーダイとシェアパック10/15/20/30の契約が必須(子回線にはシェアオプションも可能) | カケホとデジラとデータ定額5/8/10/13の契約が必須 | スマ放題とデータ定額・小容量/標準/大容量以上の契約が必須 |
旧プラン | 用意せず | LTEプラン(誰でも割適用)のみ | ホワイトプランとパケットし放題フラットor2段階制のどちらかが必須 |
データプランのコース内容によってそれぞれ全く違う状態です。
まず最低維持費から紹介すると、auとSoftBankが可能になってきます。auとSoftBankの旧プランでユニバーサル料金だけの2円維持というものが出来ます。auのLTEプランだとパケット定額自体が不要なので、「学割」+「LTEプラン」の組み合わせで基本料金が0円、つまりユニバーサル料金だけの2円になります。SoftBankではホワイトプランのパケットし放題は外せません。ですが2段階にはすることが可能なので、月月割の高い機種と合わせると基本料とパケット料金が0円になってユニバの2円維持が出来ます。「ホワイトプラン」+「パケットし放題2段階」+「月月割」というかたちです。
その他のプランだとほぼすべてデータプランを組み合わせなければいけなくなります。どれも新プランの内容ですね。
一番安いデータプランで学割的サービスを適用できるのはSoftBankです。2GB・3500円のデータプランでも家族の学割対象になります。一方で2台目や家族を含めた500円のシェアプランには学割は使えません。家族も適用させたい場合は、シェアではなく2GBからの高めのデータプランをそれぞれ契約しなければいけません。
auの場合は新プランだと5GB・5000円のデータプランから学割が適用できます。2GBのプランも存在はしていますが、なんとSoftBankと違って学割対象外です。元々シェアもありませんので、家族全員で契約すると全員が5GBのプランを契約しなければいけません。
docomoはこの2社より更に上のデータプラン、シェアパック10・9500円のプランからでないと学割的サービスの適用が出来ません。データ量はその代わり多いですが、出費もデカイので例え割引があっても単独では一番高い費用がかかる学割になってしまいます。ただdocomoの場合はシェアオプション・500円のデータプランでも2台目以降の家族に適用させることが出来ます。ですのでその前提にたって家族複数人でシェアパック10とシェアオプションという組み合わせで持つことが出来れば、SoftBankやauで同じ人数で契約するよりも安くすることが出来るので、家族と共に契約すれば最も安い学割的サービスになります。
割引内容
続いては具体的な割引の金額と割引の期間についてです。
キャリア | docomo | au | SoftBank |
割引金額 | 25歳以下:1850円/月その家族:1350円/月 | LTEプラン:934円/月カケホとデジラ:1500円/月 | ホワイトプラン:1000円/月スマ放題:500円/月 |
割引期間 | 1年間 | LTEプラン:3年間カケホとデジラ:2年間 | ホワイトプラン:3年間(25歳以下・MNP家族)/1年間(新規家族)スマ放題:26歳の誕生月まで(25歳以下・MNP家族)/2年間(新規家族) |
その他割引 | U25スマホ&タブ割:432円/月家族まとめて割:5000円 | auスマートバリュー:1410/月円割引 | |
その他特典 | U25応援割でデータ量1GB増量 | auスマートパス:1ヶ月無料 | スマ放題:1GBデータ量増量ツタヤレンタル半額
ケータイ代のTポイント還元が3倍 |
割引ではdocomoが最強でしょう。U25応援割が25歳以下の場合必ず重複適用されます。更に契約スマホによってはU25スマホ&タブ割も適用できます。契約するスマホや状況によって割引金額が更に増していくという内容です。
ただメインであるU25応援特割自体は1年しか有効では無いため、その適用が終わってしまった場合には出費がかなり増えることでしょう。ですのでdocomoで契約した場合には1年後に更に他社へののりかえも検討した上で契約したほうがいいでしょう。
auはプランによって3年と2年とその適用期間が違います。割引も934円と1500円です。平凡的な割引ですが総額を見れば多いですし、2年縛りが切れる時期まで割引が続くので内容的には良いと思います。平凡すぎるのであとは特筆することが無いですが。
SoftBankの場合は単月の割引がスマ放題に関しては少ないです。わずか500円ということになります。ホワイトプランだとauとほぼ同額ですが、スマ放題はdocomo・auの通話し放題プランの中では最低です。ただし割引は最低ですが、適用期間は最も長くなっています。なんとスマ放題に家族の学割を適用させた場合、その適用期間はなんと26歳の誕生月までということになります。この誕生月を迎えるまでず~~~っと学割が効いて500円引きです。15歳で契約したら10年間家族の学割が効くというわけです。
ただauのカケホとデジラの2年間分と同じ総額の割引を受けるには、5年以上継続して契約していないといけないので、26歳まで適用と言ってもそんなに有りがたみというのは無いというのが現状です。しかもdocomoのU25応援割がデフォルトで同じように26歳になるまで500円引きをしているので、家族の学割をスマ放題で契約する価値というのは他社と比べてもあまり利点はありません。
その他にはツタヤレンタル特典やTポイント系の特典が付いてきます。
総額の比較とまとめ
とりあえず2015年の学割の個別の内容について説明してみました。
ここからはそれらをひっくるめて、実際に適用してみた場合にどのキャリアが一番安いのかということを比較してまとめに入りたいと思います。
学割的サービス適用者単独の場合と、家族3人を含めた場合を、それぞれ1年目と2年目の総額を算出してどうなるかの比較です。全てデータプラン契約を前提にして一番安くなるプランを組んでいます。
キャリア | docomo | au | SoftBank | ||
プラン | カケホーダイ | LTEプラン | カケホとデジラ | ホワイトプラン | スマ放題 |
基本料 | 2916 | 1008 | 2916 | 1008 | 2916 |
ISP | 324 | ||||
パケット(フラットの最低額) | 10260 | 6516 | 5400 | 6516 | 3780 |
学割割引 | ▲1998 | ▲1008 | ▲1620 | ▲1080 | ▲540 |
月間の総額 | 11502円 | 6840円 | 7020円 | 6768円 | 6480円 |
1年間分の総額 | 138024円 | 82080円 | 84240円 | 81216円 | 77760円 |
2年間分の総額 | 293544円 | 164160円 | 168480円 | 162432円 | 155520円 |
2年目はdocomoのU25応援特割が終了するので、U25応援割の500円のみしか割引が発生しません。そのため2年目からの総額を合わせると他の学割的サービスよりも値上がってしまいます。
これを見る限りでは、auとSoftBankが単独で契約するときにはいいかもしれません。インターネット利用が中心なら旧プラン、電話が中心なら新プランという選び方でいいでしょう。双方にあまり料金に変化はありません。
ただこれは単独で契約した場合です。auとSoftBankの場合は、家族がMNPで契約した時に上の表と同じような料金になるのですが、docomoの場合はシェアプランで契約できるため大幅に変化します。そちらも想定して計算式を出しておきます。
家族の契約 | docomoシェアプラン |
カケホーダイ | 2916 |
ISP | 324 |
パケット | 540 |
学割(26歳以上) | ▲1458 |
総額 | 2322円 |
1年間総額 | 27864円 |
2年間総額 | 73224円 |
2年目からU25応援特割が消えるので、2年間の総額は1年目よりも高くなります。それでも2台目以降の各総額はauとSoftBankよりも確実に安くなっています。
これを家族3人と本人1人の合計4人で契約した場合に、どういった総額になるのかというのを計算します。auとSoftBankはMNP契約の家族は学生と同じなので、単純な4倍で計算していいでしょう。docomoの場合はシェアパック10の契約が1つとシェアオプションの契約が3つを足すという合計の仕方になります。
すると4人家族で契約すると以下のようになります。
キャリア | docomo | au | SoftBank | ||
プラン | カケホーダイ | LTEプラン | カケホとデジラ | ホワイトプラン | スマ放題 |
月間の総額 | 18468円 | 27360円 | 28080円 | 27072円 | 25920円 |
1年間分の総額 | 221616円 | 328320円 | 336960円 | 324864円 | 311040円 |
2年間分の総額 | 513216円 | 655640円 | 673920円 | 649728円 | 622080円 |
単独で持つと一番高くなるはずのdocomoのU25応援特割ですが、家族4人で契約するのを全体にした場合は、auとSoftBankよりも安い通信費へと生まれ変わります。使えるデータ量はauの総量には負けますが、SoftBankのスマ放題と比較するとデータ量でも総額でも勝っています。家族全員で乗り換える場合は、シェアパック10にシェアオプションを付けてdocomoへとのりかえたほうが、今回の学割的サービスを使った場合は他社よりも安くなります。
家族はdocomo、単独だとauがいいでしょうか。auのほうがデータ量多めでSoftBankと似たような通信費で使えます。
このように今回は学割が学割と呼べるかどうかという適用内容になっています。そして適用のための条件も全キャリアで違うために、契約の仕方によって安くなる学割的サービスというものが違っています。自分にあった学割的サービスというものを、今回説明に出してみた適用の仕方を見てもらって参考にしていただければと思います。
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