docomoとauが夏の新モデル発表会を行いました。その中で、両社ともにAndroidベースで設計したガラケー、『ガラホ』の新製品を登場させています。これまではSHARP一社がau向けに1台(遠い過去にSoftbankに1台)提供しているだけでしたが、今回は富士通も加わって3種類のガラホが発売されることになります。
docomo向けのガラホはガラケーにより近い存在です。Wi-FiやLTEに非対応になっており、Androidの特性を活かせてはいない印象を受けます。プランは従来のガラケーのプラン(FOMAバリュープラン)を使うことができるため、安い維持費での使用は出来るものの、先ほどのWi-Fi非対応のためにLINEなどの注目されているアプリを使う場合にはパケフラ必須な使い方になってしまいます。
この他にもdocomoのガラホには問題点がいくつかあるのですが、それはもしあれば別の機会にして、今回は前作からたった3ヶ月で新型の発売となったauガラホの料金プランについての話をします。前作のガラホSHF31を買った人はなんだったのかと言いたくなるぐらい、今回発表されたSHF32と新しく出てきた料金プランはしっかりした形になっています。
もしもこれから普通に「ガラホ」を利用して使っていきたいと考えている人にとっては、docomo版のガラホよりもこちらのau版ガラホのほうがプランも機種もしっかりできているので、選ぶべきものだと思います。その選ぶべきガラホである理由を、新しく作られた料金プランと共に解説します。
SHF32のスペック
ガラケーについては今やほとんどスペックというものは考えなくていい問題かと思いますが、docomoのガラホとの決定的な違いがあるのでそこだけ触れておきたいと思います。この違いはこの夏モデルとして登場したdocomoとauのガラホの評価を決めるものになっており、とても重要な点になっています。
- Wi-Fi対応
- ハードキー部分にタッチセンサー
- LTEに対応しテザリングの親機に
- VoLTEによる高品質音声通話
- LINEアプリをプリインストール
- おサイフ・防水・赤外線の日本向け機能
これらのスペック、というか機能があることで、今回のauのガラホはdocomoよりも上のガラホであると言えます。
まずWi-Fi対応ですが、docomoのガラホはこのWi-Fiが非対応という重大な欠点を持っています。そのためパケット契約が必須になるのですが、auのSHF32ならばWi-Fiでアプリケーションの通信を担うことが出来るため、パケット契約をしてても運用次第ではパケットの消費をせずに高額な通信料にならずに済みます。
そしてSHARPのガラホはタッチクルーザーEXというハードキーがタッチパネル化しており、ポインターを画面上で操作できます。ちなみにdocomoのSHARPガラホもこの機能はありますが、富士通のガラホにはありません。
LTE対応によって2通りのメリットが生まれています。それはVoLTEによる高品質通話とガラホをルーター替わりに出来るテザリングの機能です。docomoのガラホはテザリングもLTEにも非対応な3Gケータイ同等でしたが、auのSHF32はより進化していて様々な使い方に対応できます。
その他にも日本向けのおサイフケータイなど、docomoのガラホが削除してある機能にもしっかりと対応することで、多くのユーザーニーズに対応出来ており、ガラホに対する「本気度」が違うことを感じさせます。
docomoのガラホよりも確実に使いやすく、選ぶ価値のあるガラホというのがauのSHF32のスペックというわけです。
新料金プランの特徴
SHF32およびauのガラホにはこれまでも専用の料金プランが用意されていましたが、今回は前回のものよりさらに洗練された専用プランが用意されています。それがVKプランです。
SHF31の時に用意されていたプランでは、シニアプランかカケホとデジラのデータ定額2GBプランぐらいしかまともな料金プランはありませんでしたが、今回のSHF32の登場と一緒に出てきたVKプランによって、従来の3Gケータイと同じような使い方のできるプランというものが生まれました。
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このプランの解説と特徴をすすめてみましょう。
VKプランは2つの特徴があります。
- 3Gケータイと似た料金プラン
- ダブル定額(VK)は500円で10MBまで通信可能(以降1MB=20円)
まず料金プランがこれまでのスマホ向けプランの流用だった状態から、3Gケータイの無料通話つきプランを進化させたプランに変化しました。新たなプランは無料通話つき音声基本料+ダブル定額プランという形になって、どちらも使った分だけ通信が発生する=利用が少なければ安い料金でその月は済む、という運用が出来るようになりました。
基本料は3Gケータイ時代よりも値上げにはなりましたが、それでも良心的な料金で使えます。
特徴のもう一つには、ダブル定額(VK)は500円まで10MB、その後は1MBの通信量ごとに20円かかり最大4200円までという、従量制のプランにしては1MBあたりの通信料が安いだけでなく、上限に達した時の金額も安くなっています。最初に使える10MBというデータも、恐らく1日数回のLINE利用程度ならば500円の最低料金内で収まるだけのデータ容量になるかと思います。
docomoは3Gケータイ時代のパケット使用量をベースにしていますが、auではちゃんとガラホに合っただけの使用量を定めています。
ガラホ利用に適したプラン
この「ダブル定額(VK)」は、500円で使えるデータ容量がガラホにあった10MBとそこそこの容量があり、使っても4200円で収まるため、本当にパケット契約としては使いやすい形に出来ています。
docomoのガラホプランよりもauのガラホプランのほうが使いやすく練られているのは確かな点です。
試しにダブル定額(VK)と無料通話つき基本料プランの料金を計算してみました。
VKプラン | 998円 |
LTEネット | 300円 |
ダブル定額(VK) | 500円~4200円 |
(SHF32機種代) | ??? |
(毎月割) | ??? |
総額 (税込み時) |
1798円~5498円 (1941円~5937円) |
これは毎月割を無視した料金なので、一括契約時の料金は更に安くなる可能性があります。
安い状態で1798円~なので、これはガラケー利用者がちょっとスマホ機能が使えるガラケー機種に待ち望んでいた料金プランになっているのではないでしょうか。
新料金プランにVoLTE対応と進化の続いたauの2代目ガラホ「AQUOS K SHF32」は、いよいよ本気で選んでいいガラホになっているのではないかなと思います。発売は7月頃と待ちますが、ちょっとこれは注目していい新型フィーチャーフォンになるでしょう。
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